お話
心からの願いがかなう伝説の水「天命水」
ぼくたちの心からの願いは・・・・・。
塾通いで終わる予定の夏休み。どこか不安げで、スッキリしない空。
だけど、たった1年前。ぼく達は、ぬけるように青い、本物の夏空の下にいた。
天命川でのキャンプ。隣には真っ黒に日焼けしたたくましい笑顔の親友・タケルがいた。
夜になった。肉眼でみる初めての天の川。
星の下、タケルは白鷹山の伝説を語りだした。
「天命水って知ってる?白鷹山のいただきから流れる水なんだ。
その水を飲んだ人は、心からの願いごとが必ず叶うんだって。」
「心からの願いごと?」
「そう、心からの願いごとしか叶わないんだ。
来年の夏、みんなで天命水を探しに行こうよ。」
真夜中の空の下で交わした約束。
しかし、塾通いで忙しいショウタ達は、その約束を破ってしまう。
そして、親友タケルの死。
「ぼく達がタケルとの約束をやぶっていなかったら」
果たされることのなかった約束を胸に、
アツシ、ショウタ、ノブは、天命水を探す冒険に出る。
タケルと一緒に行くはずだったあの白鷹山を目指して。
タケルからの最後の贈り物。
それは、勇気と生きる力。そして確かな友情だった。
原作:折原みと(ポプラ社刊) 脚色:久野由美 演出:ふじたあさや
音楽:川崎絵都夫 美術:池田ともゆき ステージング:酒井麻也子 照明:坂本義美
音響:山北史郎 衣装:山土井志麻 制作:上保節子
舞台写真




感想
届いた感想
- 今回の劇は、私達も共感できるような内容でした。はじめに勉強してばかりの生活をしているところを見て、ああ私達と同じだなぁと思いました。 タケルが死んでしまった時の3人の心情には共感しました。私も大切な友達が突然死んでしまったら、何をしたらいいのか分からなくなってどうすることもできないと思います。でも3人はそこから行動をし始めるのですごいなと思いました。また、ノブが落ちて天命水を探すのをあきらめかけて、それでもまた探し始めるところに感動しました。けがをしてもタケルとの約束を果たそうとするところに4人の絆が感じられました。この劇を鑑賞して、友達がいるということはやっぱりいいなと思いました。時にはケンカもするけど、互いにはげまし合えるというのは幸せなことだと感じました。私もこの4人のように友達のために行動できるような優しい人になりたいと思いました。とても感動するお話でした。
- 僕は後ろの方で表情が見えなかったけど、声の強弱、音楽の感じなどで気持ちが伝ってきました。声が大きくはっきりとしていてとても良いと思います。それにとても感動しました。僕の夢はプロ野球選手なんだけれども、最近思うようにいかず悩んでいました。けど、この劇観て、とても励まされました。これからつらい別れがあったりすると思うけれども、その時は〝1人じゃない″ということこ忘れずに生きていきたいと思います。自信を持ち、たくさん勉強して野球もがんばりたいと思います。 静岡県浜松市 中学校 1年生さん
- 最初、タケルが転校してしまい、長野で4人がキャンプをしている時にした「約束」。離れてしまって、それぞれが違う時間を過ごしているなら、すれ違ったりしてしまうのは当たり前だと思います。それでもつながろうとしたタケルをとても優しく感じました。願いを叶えてくれたのは天命水でなく、天命水を探すまでの道のりだったと思います。自分たちもそれぞれの道を歩みはじめる時季なので、とても感情移入して見られました。あんな風に友情を続け合うことができたら良いと思いました。
静岡県浜松市 中学校 1年生さん
- 劇団の人の演技にものすごく見入ってしまいました。今回の「永遠の夏休み」というお話は、私は知らなかったのですが、「友情」「受験」「夢」「家族」、今の私達にとても身近なテーマのお話で自分と重ね合わせたりもしていろいろ考えながら見ました。今回の演劇で友人や家族たちに支えられながらも、自分の道を進んでいくのは自分なのだなぁ、と気づきました。これからの学校生活でこの演劇のことをたまに思い出すと思います。良い時間でした! 長野県茅野市 中学校 3年生さん